テイエムオペラオーが猛威を奮っていた世紀末から21世紀の初頭くらいまでは古馬のチャンピオン決定戦として君臨していたのですが、いつの間にやら空き巣レースに。
今年は前年の有馬記念1、2、3着馬が出走予定ということで非常に楽しみです。色んな意味で。
とにかく1番人気が吹っ飛ぶレースです。最後に勝ったのは2006年のディープインパクト。馬券になったのは2008年のアサクサキングスの3着が最後。
勝てないんじゃないんです。
馬券にすらなっていないんです。これは異常事態ですよ。
プロ(一応)の新聞記者やらマスコミ関係が情報をバンバン流し、日本中の競馬好きが散々考えて、この結果。7年連続1番人気が馬券外というのは摩訶不思議としか言いようがありません。
オルフェーヴル、キズナ、ゴールドシップといった超スターホースから、トゥザグローリーやフォゲッタブル、アイポッパーなど期待の新星までバンバンふっ飛ばす淀の3200mに住む悪魔。こわいですねえ・・・
悪魔が誰かって?そう、そこのあなたです。国民の1票1票がこの黒歴史を作って来たのです・・・
ちなみにメイショウサムソンは2回出て1勝2着1回ですが、どっちも2番人気でした。
天皇賞・春。過去5年データ
2017-2013はこちら。
天皇賞(春)過去5年データ
穴馬の傾向
基本的には日経賞と大阪杯組
基本的には日経賞や大阪杯で適度に締まったレースを経験した馬の方が好走しやすいです。新鮮な精神状態で淀の長丁場と向き合える馬が理想。
昨年はちょっと例外で、阪神大賞典組は厳しいです。なぜなら疲労が残りやすい上に長距離を2回連続で走ることになって馬が飽きるから。なので阪神大賞典を使ってきた馬なら馬券外に負けているくらいがちょうど良いです。
そう考えると、昨年のゴールドシップは先行して楽勝したのが良かったのかもしれませんね。
ちなみに、前走重賞勝ち馬は人気がないならむしろ好材料とするべきです。人気がないなら。
血統・ディクタス、リボー、トニービン
天皇賞・春の激走血統は単純明快。ディクタス、リボー、トニービンです。語呂がいいですね。非常にリズミカルです。
フェノーメノが連覇した高速馬場の時も、昨年のようにゴールドシップが勝つような渋った馬場でも、とにかく穴を開けるのはディクタス、リボー、トニービンです。
昨年あわや差し切るかという勢いだったフェイムゲームなんて3つ全部持ってます。すごいですねえ。じゃあなんで2014年は掲示板にも入ってねえんだ、というツッコミはやめて下さい。
なぜ1番人気馬がこんなに負けるのか
- 2015年キズナ
- 2014年キズナ
- 2013年ゴールドシップ
- 2012年トゥザグローリー
- 2011年オルフェーヴル
- 2010年フォゲッタブル
- 2009年アサクサキングス
疲労です。それはレース間隔というよりも、秋から春にかけてどんな使われ方をしていたか、また近走でどんな競馬をしていたか、というのが大きいです。
キズナはとにかく最後方から末脚勝負という心臓に負担が掛かるレースばかり。昨年は休養あけて2戦挟んでの臨戦でグズグズ。
ゴールドシップの4歳時はちょうど最後方からの捲りしかしていなかった時期。
トゥザグローリーは3歳秋から4歳春にかけてマイルCS~中日新聞杯~有馬記念~京都記念~日経賞と使い過ぎ。キンカメ×サンデーなのでそもそも向いていないというのもありますが。
フォゲッタブルは3歳1月から休みなしで夏も使い、秋以降はセントライト記念~菊花賞~ステイヤーズS~有馬記念~ダイヤモンドS。やり過ぎ。おまけに差し馬。ダンスインザダーク産駒は飽きやすいので長距離ー長距離のローテは完全にアウト。
アサクサキングスは前年秋から天皇賞~JC~有馬記念~京都記念~阪神大賞典と使い詰め。京都記念~阪神大賞典の連勝でガス欠。
肉体面もさることながら、精神的にもやられてしまうローテーションの馬が実に多いですね。さあ今年はどうかというと、人気になるであろうゴールドアクターは残念ながら切れません。むしろ鉄板かもしれません。
シュヴァルグランがちょっと怪しいですが、秋に使っていたのは条件戦ですしを相手強化に強いハーツクライ産駒なのでまだ許容範囲。
キタサンブラックは久しぶりに前年の菊花賞馬としては理想的な臨戦過程でここに挑む形。
あれ?穴馬が・・・
天皇賞春登録馬のレーティング
- ゴールドアクター 119
- キタサンブラック 118
- サウンズオブアース 118
- フェイムゲーム 116
- トーホウジャッカル 116
- シュヴァルグラン 115
- カレンミロティック 115
- トーセンレーヴ 115
- タンタアレグリア 114
- レーヴミストラル 112
- アルバート 112
- サトノノブレス 112
- アドマイヤデウス 111
まとめ
機械的に穴馬を探そうとするとちょっと難しい今年の天皇賞春です。
次回以降の記事でもう少し角度を変えて検証していこうと思います。