キタサンブラックが引退し、現4歳世代の台頭が目立つ古馬戦線。大阪杯では上位を独占しました。
ところが、この春の天皇賞はやや趣が異なるようです。
大阪杯を勝ったスワーヴリチャードは安田記念へ、アルアインは香港へ。サトノダイヤモンドも出走せず。やや小粒感が否めないメンバー。良い意味で、小粒感が否めないメンバー。
上位人気予定馬はふわっと&もやっとした馬ばかり。楽しみです。
1番人気予定のシュヴァルグランは実績は圧倒的上位。天皇賞(春)は2回走って、3着、2着。今年は大チャンス。しかし、前走大阪杯で大敗。休み明けだから…距離が短かったから…といった敗因が考えられますが、どれも真偽は不明です。
2番人気予定のクリンチャーは武豊騎手が騎乗停止で乗り替わり。もう1頭2番人気のレインボーラインは前哨戦の阪神大賞典を快勝しましたが去年は本番で大敗しています。
3番人気予定のガンコは、藤岡騎手がどれだけ張り切れるのか注目です。平常心とかいつもどおりとか言わずに、捨て身でいってほしいと思います。
春の天皇賞はどんなレースなのか
過去の傾向はこちら。
天皇賞春過去5年
- 内枠有利。圧倒的に有利。
- 高速馬場に対応できる馬であって欲しい
- ドがつくステイヤーには辛い
- 最近は阪神大賞典組が好成績
とにかく内枠。基本は内枠。とにかく内枠から順番に検討するべし。
ちなみに宝塚記念は8枠が5連勝中です。逆もあるのですから、内枠が有利なレースはそれなりに理由があると考える尊重するのが良いと思います。
長距離実績とかそんなに重要ではないでしょう。2400m近辺の重賞で掲示板に載ったことがあるぐらいの実績で十分。3000m以上が得意であるとかそういうのは枝葉の後付け、浅漬けです。
それよりも、中距離レースでグッとくるスピード感を見せてくれる馬のほうが期待大です。
そして、問題の阪神大賞典。大阪杯がG1になったりして、各馬の動向が変わってきている昨今、前哨戦の扱いも変えていかないと時代遅れになりそうです。
阪神大賞典は鉄板の前哨戦になったのかしら?
3年前までは阪神大賞典~天皇賞(春)は死のローテーションでした。Mの法則的にもボロクソ言われていた最悪トライアルだったのですが、ゴールドシップが勝って以来、毎年馬券になっています。
ゴールドシップによってダメ認定がなされ、ゴールドシップによって汚名返上。かき乱しています。
「ほら、本番が3200mなんだから、3000mの前哨戦がいいに決まっている!今までがおかしかっただけだ!」という話なのでしょうか。
答えは藪の中です。しかし、藪の中に入っていくのが競馬の醍醐味でもあります。
天皇賞(春)と阪神大賞典とやっぱり相性は良くない気がする説
もはや、どっちでもいいレベルまできているような感じですが、それでも頑張るならば、どっちかにしろと言われるならば、やっぱり天皇賞と阪神大賞典は必ずしも相性が良いとは言えない気がします。
理由は、キタサンブラックとシュヴァルグランの比較からです。
超本気を出せた時、この2頭の力差はそんなにないはずですよね。2016年と2017年の2頭の走りを見ていると、そう思います。
前走の疲労度で着順は入れ替わる2頭
いつも大阪杯からやってくるキタサンブラックは快勝。いつも阪神大賞典からやってくるシュヴァルグランは煮え切らない感じで2、3着。
やっぱり力が違うのかもしれないし、騎手の差なのかもしれない。
2016年のジャパンカップ。京都大賞典から臨んだキタサンブラックが快勝。アルゼンチン共和国杯からのシュヴァルグランが2着。
そして2017年のジャパンカップ。ついにシュヴァルグランが一矢報いるわけですが、このときは1年前と逆でした。シュヴァルグランが京都大賞典から。キタサンブラックは泥んこ不良馬場の天皇賞(秋)からでした。
臨戦過程ひとつでひっくり返るのです。それくらい力の差がなかった。なかったことにしましょう。
もしかしたら、春の天皇賞を連覇していたのはシュヴァルグランだったのかもしれないのです。そして、3連覇を目指すのは武豊騎手ではなく友道康夫だったはずなのです。
とにかく、それだけ阪神大賞典はきっついということです。シュヴァルグランがキタサンブラックに先着したのが1回しかないというのが説得力に欠けますが、なくはないと話だと思います。
奇しくも武豊が騎乗停止になったあのレース(2018/04/22 京都8R)、被害を受けたのは友道厩舎の…ではありませんでした。
そんなにうまいシナリオはありません。
まとめ
結局、どうするのか。迷いますね。
阪神大賞典上位3頭。
1着レインボーライン。去年ボロ負け。ステイゴールドだからいいんじゃないの?
2着サトノクロニクル。絶賛成長中の4歳馬、ここまで安定して走っている!というのが怪しい…でもハーツクライだよ?
3着クリンチャー。馬場による。展開による。騎手の作戦による…。菊花賞2着は伊達じゃなかったね、というありそうであまりない、けどいつ起きてもおかしくないよ?
例年通りであれば、これくらいの雰囲気でやってきた馬は大概きれいさっぱりいなくなり、レース後は誰も触れない感じになるのでしょうが、今年はメンバーがメンバーなので無視できません。
でもやっぱり本命にはしたくない気持ちのほうが勝ってしまいます。