馬券で切ない現象の中でトップ3はタテ目、ヒモ抜け、トリガミで文句なしではないでしょうか。
なんとなく予想は合ってたのに、馬券はハズレ・・・これほど胸が切なくなることはありません。競馬は楽しめればそれでいい…とかなんとか言っても、実際問題お金が減るのは辛いものです。
「方針は合ってる」
「見立ては間違ってなかった」
なーんて、切ない負け惜しみを2度と口にしないために。タテ目ヒモ抜けトリガミの起きる原因を理解し、回避方法を身につけ、楽しい馬券生活を送るコツを紹介します。
諸悪の根源は馬券の買い方である
本題に入る前に、用語解説を。
タテ目
⇨本命(◎)が4着以下に負けたけど、相手(◯や△)が1-3着に入線。だけど馬券はハズレ。
例)
1着△
2着△
3着◯
6着◎
ヒモ抜け
⇨本命(◎)は馬券圏内だけど、相手(◯や△)がいない。
例)
1着無印
2着◎
3着無印
トリガミ
⇨馬券は当たったけど、収支はマイナス。
例)
3連単100点を買った。1点100円で10000円の購入。
当たったけど、配当は50倍だったので5000円のマイナス・・・
勘の良い人はすぐ気づくことなんですが、これらの悲劇がもたらされる原因はひとつ。
予想の下手さではなく、馬券の買い方です。
タテ目はともかく、ヒモ抜けやトリガミは単複さえきちんと買っていれば余裕でプラスになるケースです。すごく勿体ないことですねえ。
それぞれ別の話のように思えますが、馬券の買い方さえ工夫すれば、これら3つの悲劇はまとめて回避することが出来ます。
儲からない資金配分
ものすごく基本的なことですが、一応確認。
まさか単勝100円とかで買ってませんよね?
1点勝負なら良いんです。あるいは、儲ける気がないというのならそれで構わないと思います。
でもそうじゃないのなら考え直した方が良いでしょう。
たとえば1レースにかける馬券の予算が2000円ぐらいだとして、
- 馬連5点。100円ずつ
- 3連複10点。100円ずつ
- 単勝100円
- 複勝100円
みたいな買い方は絶対やらないほうが良いです。もったいない。
上記の買い方だと投資金額は1700円ですが、この場合、馬連や3連複が外れたときに、複勝100円だけ当たっても全然回収できません。軸にする馬が人気薄だとしても、複勝が17倍以上つくことなんて滅多にありません。
じゃあ複勝馬券が不要かというとそうではありません。たとえ複勝だけでも立派な当たりです。
問題は資金配分。きちんと回収できるようにまともな金額を注ぎ込むべきなんです。
せめて複勝1000円から
馬連や3連複が1点100円単位なら、複勝はせめて1000円、単勝は500円からにするべきです。
もしそれが無理なら、単複以外の馬券は買わない方が良いでしょう。そうしないと長いスパンで見た時に資金が少しずつ減っていって終わりです。余程の天才でなければ、絶対に無理でしょう。
わかりやすい基準として、複勝が当たっときに投資金の8割は返ってくる資金配分が最低ラインだと思います。
ちなみにブログに的中馬券やPATの画面を載せている人を見かけますが、あの人達が本当にあの金額しか買っていないとか思わない方が良いですよ。
なんとなく的中の証拠として100円ずつ買っておいてるだけがほとんどでしょう。勝負どころではきっちり資金配分しているはずです。
予想が下手なら買い方を工夫しろ
馬券が上手な人たちの思考回路
穴馬を本命にしてバンバン当てる馬券上手は、本命が3着以内に来たら馬連から3連単まで綺麗に当たるように買っているスタイルが多いです。
なぜなら、差し馬独占や前残りとか、馬場や展開、血統なども加味して、偏った結果になることを想定して買う馬を選定しているからです。
フォーメーションや2着づけ3着づけにしても、きちんと理由があってやっているから上手くいくんです。
だから本命が決まった瞬間に、相手も半分自動的に決まってきます。
ただやみくもに自分が強いと思っている順とか、好きな順で買っている訳ではないのです。
タテ目やヒモ抜けを連発する人は自分が予想下手だと思っているかもしれませんが、そんなことはありません。ただ単に買い方下手であることの方が多いです。だって、タテ目やヒモ抜けということは、本命がダメでも相手に選んでいる馬は馬券圏内に来ているのだから、そのレース、競馬の全体像はわかっているはずです。それを馬券で上手く表現出来ていないだけ。
決して救いようのない下手っぴじゃないんです。
買い方を、考えを固定させる
いつもいつも選んだ馬が上位独占。そんな予想が簡単に出来たら苦労はしません。私も無理です。
だから、私は買い方を固定させることで、考えも固定させるという半分ごまかしみたいな作戦でなんとかやっています。ある意味自分を騙すようなもんです。
具体的にどうやるのか、説明したいと思います。
買い方は決めてしまう
このレースは1着が堅いから馬単だけ、こっちは荒れそうだから3連複BOX・・・。状況に応じてやり方を変えるのは危険です。
本当に頭が柔らかくて、予想も上手で買い方も臨機応変に出来る人ならいいんですが、普通の人はまず無理です。すれ違いだらけの馬券生活を送ることになってしまいます。
まず買い方を決めましょう。
予想をしてから買い方を決めるのではなく、買い方はあらかじめ決まっていて、そこに買う馬を当てはめていくイメージです。
本命がきたら絶対当たる&激しく回収
タテ目、ヒモ抜け、トリガミを避けるには、本命に選んだ馬が3着(か2着)以内に来たら、馬連、馬単も3連系も全部当たるように買う。これしか方法はありません。
「全部当たるように買う」ということは、買い方も相手選びも自然と決まってしまいます。
極端な話、本命馬が差し馬なら相手も差し馬。本命馬がディープインパクト産駒なら相手もディープインパクト産駒というように同じ属性の馬を選ぶのです。
同じ属性で馬を選ぶということは、同じ属性の馬が上位を独占するようなレースを選ばないといけません。
同じ属性の馬が上位を独占するレースを選ぶということは、逆に言えば同じ属性の馬が上位独占できないレースは買わないという選択をすることになります。
そうすると、むやみやたらにたくさんのレースを買うこともなくなるし、1つ1つのレースを真剣に考えるようになります。得意パターンを見つけて、それに徹するということです。
全レース買わない
目の前のレースを1つ1つ全部予想していたらどんな名人だって方針がバラバラになります。
全レース買うということは、自らタテ目、ヒモ抜け、トリガミを引き寄せているようなものです。
方針が定まっていないからタテ目、ヒモ抜けを乱発するし、試行回数が増えると回収率が75%に収束する馬券の法則に自ら突入するのでトリガミも増える。
何も良いことがないのです。でも、練習のために全レース買うのは良いと思います。
買い方を固定させた上でどう予想していくか
予想スタイルとして、展開や血統で馬を選ぶのは割りと簡単です。
「1番人気が逃げ馬で、他にも逃げ馬が多い。差し馬で面白そうな馬がいる。じゃあ差し馬独占の馬券を買おう。」
「1番人気のディープインパクト産駒が疲れもありそうで怪しい。今日は馬場も重い。じゃあノーザンダンサー系の固め打ちだ。」
とか、当たるかどうかは別にして、思い切った作戦を取りやすいんです。
そういう意味では、調教とかパドックを参考に決める人はつらいかもしれません。
パドックで良く見えた馬を5頭BOXとか、競馬新聞で調教の点数が高かった順に5頭BOXとか、解説者や新聞記者の予想の精度や回収率を見れば、それがいかにあてにならないか一目瞭然です。
もちろん、パドックや調教が何の参考にもならない訳ではありません。大切な要素の1つです。ただ、あくまでも応用編であることを肝に命じる必要があります。
トリガミ回避の買い方の例
印は◎◯▲☆△△△の7頭です。
◎:4番人気以下でそのレースの過去の傾向に当てはまる馬
◯:好走率が一番高いと思う馬
▲:◯の次に好走率が高そうな馬
☆:◎とタイプは違うけど面白そうな穴馬
△:◎と同じタイプ、だけど力が足りなそう
△:◎と同じタイプ、だけど力が足りなそう
△:◎とは違うけど好走率が高そうな馬
これはほんの一例ですが、こんな風にそれぞれの印にどんな馬を置くか最初に決めてしまうのです。これを半年なり1年続けていきます。
◎の単複1:2
1000円:2000円で3000円
◎から印へ馬連6点
◯▲☆へは500円で1500円
△×3へは200円で600円
3連複1頭軸で相手6頭なので15点
1点100円で1500円
これで計6600円です。結構使っているように見えますが、複勝は2000円買っているので、3,3倍以上つけばプラマイ0です。
2倍だとしてもマイナスは2600円。
これが単複なしで4600円の馬券買った場合、一気に資金の維持が難しくなりますし、結構なスピードでお金がなくなります。
なんとなくわかるんじゃないでしょうか。
自分が下手だという自覚がある勇敢な人は、まずは1年間ひたすら単複だけで押し通すのも手です。修行ですね。
単複は嫌だ・・・
単複は面白くないという気持ちもわからないではありません。
そういう人は、馬券の買い方を決める。とにかく明確な方針を持って予想する。そして方針に沿った馬を選ぶ。
これを繰り返していれば、自然とおかしなハズレはなくなっていくはずです。
まとめ
馬券に惜しいハズレってないんです。タテ目だろうが、ヒモ抜けだろうがハズレはハズレ。だったらヤマを張って豪快にハズレたって同じです。
- 買い方を決める
- 決めた買い方に沿って馬を選ぶ
- 本命馬と同じ属性の馬を相手に選ぶ
この3つを意識するだけで、馬券の収支は大きく変わるはずです。