2017年は混戦模様の皐月賞。
1番人気になりそうなのが、無敗とはいえ未知な部分が多い牝馬ファンディーナ。対する牡馬勢にしても、休み明けのレイデオロや、年明け緒戦でいいところがなかった2歳王者のサトノアレス、ダービー向きっぽいスワーヴリチャード、距離延長がどっちに転ぶかわからないペルシアンナイト…とにかく混戦。
こんなときにズバッと当てると尊敬されます。武勇伝として5年はもつんじゃないでしょうか。
皐月賞・全頭診断
初対戦が多く横の比較が難しい状況。こんなときは思い切って偏ったスタンスを取りたいところです。
「強いものは強い」でいくのか、「可能性に賭ける」のか。
1枠1番 マイスタイル
弥生賞2着。なめられているので「実は本当に強かった」に賭けても良いと思います。
1枠2番 スワーヴリチャード
「不器用なタイプでダービー向き。だから外枠のほうが良かった。騎手も外を回しがちな四位だし今回は押さえ。良くて4,5着」と思っている人たちが多そう。そして、本当にその通りなりそう。
2枠3番 コマノインパルス
京成杯までは大きい顔をしていられたけれど、弥生賞を経て株価が急落。来年の春ぐらいまで忘れられた存在になってしまいそう。
皐月賞は中山巧者がもてはやされがちですが、実際は「将来はマイラーなんだけど、若さと勢いで小回り2000mをしたたかにこなす」みたいな馬が活躍することのほうが多いです。
そういう意味で、この馬は典型的な「逆パターン」です。ハイペース、スローペースどっちに転んでも結局中途半端な着順になりそう。
2枠4番 カデナ
マカヒキ、ワールドエースがダブる。
昨年はディープインパクト産駒がワン・ツー・スリーでしたし、無理に嫌うこともないと思われ。
3枠5番 レイデオロ
年明け緒戦が皐月賞というのはかなり不利。激流にビビって凡走しそう。
この馬を買うということは、「レイデオロは常識を覆して歴史上に名を残す超名馬」であると評価していることになります。勇気があれば。
3枠6番 アウトライアーズ
上手く立ち回ってインから3着に滑り込みを狙いたい感じ。田辺騎手は中山2000が上手。買いやすいっちゃ買いやすい。
4枠7番 ペルシアンナイト
前走アーリントンCからの延長は厳しいローテーション。馬自体強くても、このローテーションのせいで3割減。
他にいい感じの臨戦過程の馬が多数いる中でこの馬を本命にするのは辛い。
4枠8番 ファンディーナ
先週のソウルスターリングを見ても尚、1番人気。競馬ファンとはそういうもの。
これまで戦ってきた相手が弱く、厳しいレースもしていないので、「走りっぷり」から勝手に判断するしかない。
勝っても驚かないけれど、この人気でこの臨戦過程なら嫌って飛んでくれるのを待つほうが無難。切る必要はないと思います。
5枠9番 プラチナヴォイス
気性が悪い馬。なんとなく奇跡を起こしてくれそうな気配はある。
しかし、この手の馬は折り合ったら折り合ったで中途半端な走りになりがち。しかも、クラシックの長い歴史の中でこのタイプの馬が激走して馬券になるという事例はほとんどない。
5枠10番 ダンビュライト
ルーラーシップの縮小版。
この手の馬が出世するには、能力で圧倒するしかない。にも関わらず重賞での走りが実に中途半端。肝心の能力がないと、とにかく何もできずに終わる。せめてきさらぎ賞を勝っているなら考えなくもないのですが…。
6枠11番 アルアイン
なんとなく中途半端。
6枠12番 アメリカズカップ
きさらぎ賞からのローテーションは鬼門。サトノダイヤモンドですら沈没させる破壊力。
7枠13番 サトノアレス
すっかり評価が落ちた2歳チャンピオン。
年明け緒戦を簡単に落とした2歳王者はその後苦しむのが通例。なんの見せ場もなかったスプリングSを見ても、距離延長で上昇する可能性は低い。
7枠14番 キングズラッシュ
多分ない。というか、ない。
7枠15番 アダムバローズ
若葉S組で好走するのは、連対率100%とか、重賞で連対実績があるような「何かしら秀でている馬」ばかり。単なる小回り巧者は皐月賞で活躍できない。
8枠16番 クリンチャー
デビュー戦でボロ負けした後、未勝利→すみれSと2連勝。母父ブライアンズタイムなので血統的な相性は良い。未知の魅力に賭けるなら。
とはいえ、ドタドタ走って気づいたら3着、くらいがいいところのような気もする。
8枠17番 ウインブライト
内枠でセコく立ち回りたかった馬だと思います。前走マイナス12㎏でスプリングS勝利して権利獲得、そこから上積みは厳しいはず。あらかじめダービーまで見据えているわけでもなさそうですし。
8枠18番 トラスト
なぜ逃げない?とみんなが思っている。
札幌2歳以降、控える競馬にこだわってグズグズ。これでは成長しているのかどうかもわからない。なので「逃げたときの可能性」に賭けるにしても根拠となる材料が乏しすぎる。
18番で柴田大知騎手といえば、2014年のウインフルブルームが思い出されますが…。なにかもう一声、買うための理由が欲しい。
まとめ
共同通信杯、弥生賞、スプリングS。この3つはメンバーレベルとか気にしないでとにかく着順が良ければ評価してもいいレース。もう何十年もそんな感じで続いていることです。とくに連対した馬を無理に切るのは危険。
馬は人間と違うとはいえ、たかだか1ヶ月でそう大きく変わることはありません。1ヶ月前に成績が良ければ、1ヶ月後もそれなりに頑張るもんです。あとはどれだけ上がるか、下がるか、維持するのか。それが一番大事で見極めも大変なんですけど。
馬券の点数を絞ったりするときに考えたいのが、今年のシンザン記念に出ていたアルアインとペルシアンナイト、トラスト、マイスタイル。シンザン記念は馬場が荒れた上に直線でかなりゴチャゴチャしました。こいつらがまともに走ったらどうだったの?という点がカギを握りそうな気がします。