NHKマイルカップは荒れるレースとして有名です。
2007年、当時まだ大井所属だった内田博幸騎手騎乗の17番人気ピンクカメオが勝利して3連単9,739,870円という破格の高配当を演出しました。何しろ3着に入ったのも18番人気のムラマサノヨートーでしたからね。恐ろしいです。
ピンクカメオは前走桜花賞で14着大敗。しかもそれまでに重賞勝ちはありませんでした。どうやってこれを買うの?って感じですよね。
無理やり理由を探すとすれば、ピンクカメオは父フレンチデピュティで、このレースに抜群の相性。
ムラマサノヨートーは父キングヘイローであり、1番人気2着のローレルゲレイロと一緒。キングヘイローはダンシングブレーヴですから東京マイルが得意な血統。
この日は雨でしたから、「馬場が渋っているからサンデー系よりもノーザンダンサー系を評価しよう」みたいな思いつきがあれば買えなくなかったかもしれません。
笑うものあれば、泣くものあり的な
で、肝心の私の馬券なんですが、当然的中していません。むしろ買ってもいませんでした。当時はまだ毎週馬券を買う習慣がなく、仕事があったので結果だけ見て驚いたのを覚えています。
でもなんでわざわざこのレースの話を書いているかというと、大敗したアサクサキングスに注目していたからです。
きさらぎ賞を勝っている実績を買われ、この日は3番人気。でも、この馬は雨がまるっきりダメで、見事11着に大敗しました。前走皐月賞も7着だったので、これで完全に終わったと思われたんですね。
苦手な雨で大敗。穴党しては、願ったり叶ったりな敗戦だったのです。
ダービーで才能開花
アサクサキングスの次走は日本ダービー。あのウオッカが勝った年です。興味がない人は全然かもしれませんが、このダービーもまた大荒れでした。
というかこの年の3歳戦は牝馬が猛威を奮っており、ダービーに限らず他のレースでもグチャグチャだったんです。
皐月賞3着(それまでは無敗)のフサイチホウオーが圧倒的人気を集めたダービー。この馬はジャングルポケット産駒なので左回りが得意だと思われていましたが、一部では「逆だろ説」がありました。
手前を変えるのが下手くそで、これまで東京のレースでは直線を左手前で走ってたんです(左回りコースの直線は普通右手前で走る)。だから怪しいだろ、という意見がけっこうあった。
私はそれに丸乗り&受け売りでダービーウィークは職場の人間に「フサイチホウオーは飛ぶぞ!」と言いふらしていました。
2番人気は皐月賞馬ヴィクトリー。田中勝春鞍上。これだけで既に怪しい・・・。
デビュー戦は武豊騎手が乗っていたのですが、レース後のインタビューで
リンカーンの弟だけに、ビンカーン(敏感)だね
と言っていたそうです。つまり、長距離で安定して力を発揮できる可能性は低い。皐月賞も行った行ったで、無理矢理押し切った感じでしたから、とにかく危なっかしい馬だということです。
で、ウオッカ快勝。アサクサ2着
なんとなく、レース前から荒れる雰囲気はあったということです。
ウオッカとアサクサキングスの馬連は500倍超。爽快でした。
ちなみに3連単は200万。すごいですねえ。
きさらぎ賞とダービーの関連性
アサクサキングスはきさらぎ賞を逃げて勝った馬です。
皐月賞は激流で逃げられず。NHKマイルカップも雨&短距離なので逃げられず。
まさに「逃げられなかった逃げ馬」(×2)です。
きさらぎ賞は京都外回りの1800m。ダービーは東京2400m。求められる適正が似ているのでしょう。この2つのレースは昔から関連性が高いことで有名です。
ネオユニヴァースとか、ナリタトップロードは人気なのであれですが、ドリームパスポートやリーチザクラウンが人気以上に走っています。
ボールドエンペラーの激走
個人的に印象深いのは98年スペシャルウィークが勝った年の2着馬ボールドエンペラーです。
ダービーときさらぎ賞で、この2頭はワンツーを決めています。スペシャルウィークは人気でしたが、ボールドエンペラーは皐月賞で6着に負けただけでダービーは14番人気でした。舐められ過ぎです。
私はアサクサキングスを見た時、「これボールドエンペラーじゃん」と思いました。
こうした昔の思い出が、穴予想に活きることもあります。
ちなみにスペシャルウィークの誕生日は5月2日。そう、昨日です。1日出遅れました。
まとめ
本当はジョーカプチーノの話をしようと思ったのですが、話が脱線してしまいました。
また明日。