菊花賞といえば血統。昨年はキタサンブラックの母父サクラバクシンオーが物議を醸しました。
「ほら見ろ、競馬に血統なんて関係ないんだ!」
「俺は知っていた。バクシンオーの血は長距離で強いことを。障害戦を見てみろ」
「菊花賞に重要なのはS質である。リアファルはダートで勝っているからS質を強く持っている。ロブロイだからってL系と決めつけるのはあまりにも浅はかだ」
とかなんとか、小難しい話が飛び交っていたのがまるで昨日のようのことに思えます。
菊花賞はダンスインザダークが強いのが有名ですね。で、ちょっと奥まで見るとロベルト、トニービン、ニジンスキーが入っていると尚良い(ダンスインザダークは母父ニジンスキー)。いかにもスタミナがありそうなやつを探せば良いのです。
とはいえ、近年の京都芝は高速馬場であり、3歳馬にとって初3000mはキツいので、闘志溢れるS的な要素が欲しい。ゴッテゴテのスタミナ血統では半歩遅れを取ることが多い。そのへんを上手に拾うのが肝だと思います。
そしてディープインパクトが勝てない説。
と、言われていたけど産駒第一世代の2010年からちょくちょく馬券になっており、昨年はディープインパクトの兄ブラックタイド産駒のキタサンブラックが勝利。僅差の2着はディープインパクト産駒のリアルスティール。
もうそろそろ良いんじゃない?
そもそも本人が菊花賞勝っているのに、子どもが勝てないなんておかしな話なんですよ。
菊花賞・クソ予想
◎ウムブルフ
◯ディーマジェスティ
▲カフジプリンス
☆ジョルジュサンク
△サトノダイヤモンド
△シュペルミエール
△アグネスフォルテ
そっちかい・・・的な。
ウムブルフの10番枠は気になりますが、ギリギリ大丈夫ってことにしましょう。浜中騎手はインコース好きだし、スリーロールスで菊花賞を勝ってます(そのときは1番)。
他にも菊花賞ではサトノアラジンでどん詰まりを起こしたり、今年はダッシングブレイズで果敢に攻めたり、インには強烈な拘りがあるはずなのでやってくれる。多分。
内枠有利を加味しつつフツーに考えて、穴馬候補はシュペルミエール、ジョルジュサンク、ミライヘノツバサ、ちょっと外だなあと思いつつウムブルフ、レインボーライン、コスモジャーべまでだと思うんです。あとは人気でも仕方ないの精神でカフジプリンス。
あとはもう、テーマを決めてどれを選ぶか。それだけ。
菊花賞で何かの間違いを期待するなら、①大逃げの前残り、②ハイペース(平均以上)の差し比べ、③スローで内枠独占、の3択じゃないでしょうか。
私は②に期待しています。実力馬がそのまま来てしまう可能性も高いのですが、実際問題これが一番なりやすい形だと思うからです。
ペースは普通でいい。でも、どちらか引っかかって自滅してはいかがでしょうか??という提案。
そうなれば人気のない馬にもチャンスがやってくることになりますし、血統的にスタミナがないと思われる馬は自動的にふるいにかけられるので予想が楽です。あとは内枠。何かしら展開的に恵まれたとしても100%以上の力を発揮するにはせいぜい12番ぐらいまでが限度じゃないでしょうか。
PS. 逃げ切りに賭けたいときは
穴パターンの1つとして、”行った行った”があると思います。ミライヘノツバサ、アグネスフォルテ、ジョルジュサンクあたりが候補でしょうか。彼らがビートブラックとか、クイーンスプマンテみたいな大番狂わせを巻き起こすシーンを想像するとワクワクしますね。
でも、これってみんなが期待するほど起きないやつです。逃げる方がそれなりにスタミナがあって、後ろも相当油断していないとなかなか実現しません。ちょっと競馬が好きなら過去30年分のG1逃げ切り大波乱を全てソラで言えるはず。それくらい少ない。
中途半端なペース(それなりに速い)だと、3コーナーで夢破れます。ディーマジェスティやサトノダイヤモンドのような実力馬が上位に来てしまい、ズブい差し馬がなだれ込む形になるでしょう。
逆に案外流れが落ち着いてしまうと、内でせこく立ち回った馬が1頭引っかかるかなぐらいなもので、結局キレがある人気上位馬が上に来てしまう。3000mですから、いくらスローと言えども水準以上のスタミナは必要なので本当に弱い馬は為す術もありません。
そんなのわかってるわ。わかった上で買うんだよ。と言われればそれまでですが・・・
何が言いたいかというと、「逃げ切り馬券」と「差し馬券」の両方買っておいたら?ということです。G1だし、お祭り気分でちょっとだけ。今回のメンバーなら逃げ切り馬券はコスパ最高ですから、少額にしておいても破壊力は抜群。
行った行ったに比重を置くか、現実的に人気でも差し馬の実力上位を中心に取るかはお好みですが。
え?そんな馬券の買い方は格好悪い?
そうですか・・・失礼しました。
PS2. サトノダイヤモンドがサトノダイヤモンドじゃなかったら
仮に、サトノダイヤモンドがメイショウホウセキという名前の馬だったとしましょう。騎手はルメールでもないし、池江厩舎でもない。
主な勝鞍はきさらぎ賞と神戸新聞杯。皐月賞はダービー3着馬に楽々差し切られ2馬身差、ダービーでハナ差の接戦を演じた相手は秋に凱旋門賞に出走して14着の惨敗だったそうです。
秋の緒戦神戸新聞杯は格下と思われる馬にクビ差まで詰め寄られた上に、上がり3ハロンタイムでも0.2秒差をつけられています。
菊花賞は血統が大事らしいので見てみると、父ディープインパクトで母父はダンチヒ系。ディープインパクトは3000m以上のレースで勝鞍がありませんし、ダンチヒ系は基本的に短距離が得意って言うじゃありませんか。
そんなやつに菊花賞の本命印を任せて良いのでしょうか。
私だったら心配でなりません。みんなが強いって言うから大丈夫なのかもしれませんが、「みんなの意見」以外には、「これだ」という推奨材料が見つかりません。
そしてなにより、里見さんの悲願であるG1制覇の最初がまさか菊花賞なんてあまりにも渋過ぎる気がします。まずはゆるいところだとマイルチャンピオンシップを筆頭に、NHKマイルとか、フェブラリーステークスかと思うんですが、サトノの馬はダート馬やマイラーってほとんどいませんからね・・・。
でも、もしここを勝てば、ケチャップドバドバ理論であとはジャパンカップだろうが有馬記念だろうがなんでもいけそうですね。
今日は歴史の節目を目撃する日になるかもしれません。