菊花賞・クソ展望。何が起きても驚かないように出走馬全頭の考察。

菊花賞は牡馬クラシック3冠最終戦。京都競馬場、芝3000mのコースで行われるレースです。

「皐月賞は速い馬が勝つ、ダービーは運が良い馬が勝つ、菊花賞は強い馬が勝つ」なんて言われていた時代もありますが、今は違います。

21世紀以降はダンスインザダーク産駒を買っていればバンバン当たっていましたが、さすがに近年はその流れも少しずつ変わりつつあります。変わったと言っても、根本的なところは実は一緒だったりするんですが・・・

菊花賞の傾向

菊花賞・全頭考察

アグネスフォルテ

父ハービンジャーに母父フレンチデピュティ。来るわけねえじゃん。と思わせておいて母母父ダンスインザダーク・・・

逃げろ。とにかく逃げろ。と思っているのですが、微妙に3番手、3コーナーでずるずる・・・なんてことになりそう。でも、それはレースが始まってみないことにはわからないですし、人気もないので前向きな気持ちで見守りたい馬。

イモータル

父はマンハッタンカフェにも関わらず、ものすごく勝利から遠い位置に見えるのが不思議。

近走良いところがないのもマイナス。

ウムブルフ

前走は札幌で古馬相手に1000万下を5馬身差圧勝。しかし2着も3歳馬なので過大評価は禁物。鞍上もモレイラだったので今回はマイナスはあってもプラスはない。

父ディープインパクトなので血統で買える訳でもない。母父Monsunの代表産駒はオークス2着のピュアブリーゼ。あまり参考になりません。同じ札幌から直接だったゴールドアクターとはだいぶ事情が異なります。

エアスピネル

絶対に馬券になることはない。

カフジプリンス

夏の札幌で圧勝、そして神戸新聞杯では4着。例年なら上がり馬としてちょうど良い雰囲気。しかし、ベジータ並の噛ませ犬オーラもまた半端ではない。

とにかくモタモタするので位置を取れないと終わる。内枠に入って、しかも奇跡に激流の縦長とかになればチャンスはあるんじゃないでしょうか。

あと、なんだかんだでハーツクライ産駒はウインバリアシオンしか馬券になっていません。決して相性は良くない。

コスモジャーベ

前走が九十九里特別というのはローテションとして悪くありません。菊の穴ローテといっていいでしょう。

父は、メイショウサムソン3冠の夢を打ち砕いた菊花賞馬ソングオブウインド。当時の鞍上は武幸四郎騎手。よくもまあ、散々お世話になっている松本オーナーの馬を交わせたものだと思います。勝負の世界は厳しいです。

ちなみに、そのときの3着は兄・武豊騎手騎乗のアドマイヤメインでした。時代を感じますね。

さらにちなみに、母母父ダンスインザダーク。キングマンボ、サドラーズウェルズ、サンデーサイレンス、トニービン、ミスプロ、ニジンスキーと名だたる名馬が並ぶ血統表・・・めまいがしそうです。

しかし同時に、そうやって期待されたにも関わらず無残に散っていった馬もまた多いのが競馬。とにかく気になる1頭です。

サトノエトワール

サトノは「タガノ」や「ダノン」と名前が被っている馬が多くて大変ややこしいです。

兵庫特別からのローテションは悪くありません。そして逃げ馬。ちょっと淡い期待を抱かせる馬です。

姉はマキシマムドパリ。だからなんだ。

サトノダイヤモンド

ノーザンファーム大学を主席で卒業し、株式会社ディープインパクトに入社したエリート。しかし、パトロンを選び間違えた上に同期に猛者が揃っておりまさかの苦戦、絶賛挫折中。神戸新聞杯でもあわやというところまで迫られて冷や汗をかきました。

「力でねじ伏せた」「まだ余裕があった」

ホントに・・・?

皐月賞3着、ダービー2着。絶対に欲しい最後の1冠。でも、この馬は菊花賞って感じがしませんよね。母父ダンチヒ系ですし、淀の3000mでフルパワーって馬ではないでしょう。

胴長の馬体や絶対能力(この概念が疑わしいですが)があるから大丈夫!と言い切る人もいるので、もしかしたら本当に大丈夫なのかもしれませんが。

ダービー2着馬は菊花賞で強いと言いますが、大半は皐月賞は不出走か大凡走。84年のグレード制導入以後、皐月、ダービー両方で2or3着からの菊花賞制覇はエピファネイア(13’)、ナリタトップロード(99’)、ビワハヤヒデ(93’)の3頭だけ。少ないですねえ・・・。

エピファネイアはメンバー的に楽勝ムードが漂ってましたけど、トップロードはオペラオーとアドマイヤベガがおり、ビワハヤヒデはウイニングチケットがいました。ディーマジェスティとは1勝1敗。燃えますねえ。

ルメール騎手は調子の良いことを言っておいて本番であっさり負けるので、彼の言葉は話半分で予想をした方が良いと思います。

シュペルミエール

重要な前哨戦・兵庫特別の勝ち馬。北村宏司騎手の菊花賞連覇がかかります。

父ステイゴールドということで無駄に期待する人がいそうですが、実は菊では大した成績ではありません。オルフェーヴルとゴールドシップがすごいだけ。母父クロフネもなんか微妙。

ここまで複勝率100%。血統のことはあまり考えずに見定めたい馬です。

ジュンヴァルカン

6月に古馬混合の1000万下を勝って以来の競馬。さすがに厳しいでしょう。これだけ間隔を開けて出てきて勝った馬はいません。

父ネオユニヴァースは、サウンズオブアースが2着しています。菊花賞はSっ気がある馬が良いので、もしかするともしかするかもしれませんが、推奨材料がそれしかないので微妙。

せめて1回使っていれば・・・

ジョルジュサンク

ヴィクトワールピサ産駒のジョルジュサンク。是非種牡馬になって実況を泣かせて欲しい馬。

神戸新聞杯はさすがに負けすぎなのですが、母父ラムタラはニジンスキー系なので血統は悪くありません。ヴィクトワールピサもネオユニヴァースの子どもすし、菊に合う要素は持っています。

でも、普通に考えて来ないパターン。もうちょっと気の利いたスピードは欲しい。ビッグウィークですら、神戸新聞杯は結構頑張っていましたから。

ディーマジェスティ

皐月賞馬。ディープインパクトだけど母父ブライアンズタイム。最終的に代表産駒になるのは実はこの馬ではないかという声も多い。

体型はブライアンズタイム。だから菊花賞大丈夫(?)だし鞍上も長距離の大レースは強い。

でも、なんか勝つ絵が想像出来ません。共同通信社は内を突いてましたが、あれは少頭数。淀の3000mで出来るのかは未知数。セントライト記念や皐月賞のような感じでは取りこぼす可能性大。

周りが弱ければなんとでもなるのですが。

ネイチャーレット

セントライト記念4着。しかも11番人気。たぶんあれは激走なので今回さらに上昇するのは大変。

父タニノギムレットはロベルト系ですが、マイル寄りの馬が多く、長距離で粘りを見せるようなタイプは皆無。スマイルジャックとかダービー2着したのに、晩年はマイラーでした。

プロディガルサン

名馬ラングレーと昨年の2着馬の弟。

セントライト記念での負けた方に絶望した人も多いのでは。あれでどうやって今回逆転するのでしょうか。

突然大逃げとかしたら面白いかもしれませんが、この手の馬はG1で好走する場合前哨戦でもしっかり走ることが多いので・・・

マウントロブソン

このあとどっか短縮で買いたい。

ミッキーロケット

一応、母母父カーリアンなのでニジンスキーを持っている馬。

とはいえ、どうなの?

神戸新聞杯で2着。

ミライヘノツバサ

母方がシルバーチャーム(ケンタッキーダービー馬)にセクレト(英ダービー馬)。で、父がドリームジャーニー。なにそれ。

多分無理だと思います。

レインボーライン

母方にアンバーシャダイがいますが、アンバーシャダイは菊花賞とはあまり関係がありません。ライアンもブライトもサクッと負けました。そして、この馬はあまりにも血が遠すぎます。

あ、キタサンブラックがいましたね。彼はアンバーシャダイと遠い親戚。じゃあ怖い。

なんだかんだで札幌記念3着は立派だと思いますが、ローテション的には菊花賞で馬券になるパターンの馬ではありません。

内枠に入って超セコく乗れば・・・

レッドエルディスト

長距離に向いているのかもしれないけど、菊花賞や天皇賞春に向いていない馬。

馬券になる確率は5位以内かもしれないけど、勝つ可能性は15番目くらいの馬。

アルゼンチン共和国だったら・・・

まとめ

「外枠でも大丈夫」という言葉にだけは騙されないように気をつけましょう。

「夏を超えて幅が出てパワーアップした」も同様です。

無理なものは無理。万有引力の法則には逆らえません。