ジャパンカップ・過去5年データ、穴馬の傾向。3歳牝馬が有利な理由

ジャパンカップの過去5年データ、穴馬の傾向を紹介します。

※この記事は2015年の時点での話をしています。2017-2013分のデータはこちら

まさに日本最強馬決定戦、府中の2400mで円熟の古馬がしのぎを削る、かと思いきや最近は牝馬、しかも3歳牝馬が強いレースです。

3歳牝馬のジェンティルドンナが三冠馬オルフェーヴルを負かしてしまうという事件が起きた2012年。翌年はジェンティルドンナが連覇を果たしましたが、ハナ差まで迫ったのは3歳牝馬デニムアンドルビー。

ヒシアマゾン、ファビラスラフイン、エアグルーヴ、エアグルーヴと4年連続牝馬が連対する時期もありました。

ついにウオッカが日本牝馬初優勝を飾ったと思ったら、翌年はブエナビスタが1着入線(2着に降着)、そのまた翌年はブエナビスタがリベンジを果たして優勝。

ジェンティルドンナがあのオルフェーヴルを負かしてしまうという衝撃的なレースを演じ、その次の年も勝って連覇しました。(2着も牝馬、しかも3歳のデニムアンドルビー)。

また、2015年は強いけれども絶対的存在というわけではなかったショウナンパンドラが豪快に差し切って優勝。もはや牝馬と牡馬を区別して考えるのは無駄なんじゃないかという思えるほどです。

なぜこうも牝馬が強いのか、過去のジャパンカップを振り返りながら考えてみましょう。

ジャパンカップ過去5年データ

2015.11.4.jc

2017-2013分のデータはこちら

斤量だけじゃない!3歳馬、特に牝馬が圧倒的に有利な理由

見ての通り3歳馬、特に牝馬の強さが際立っています。
昨年もハープスターは不利がなければ3着はあったかもしれません。

有馬記念もそうですが、ここに出てくる3歳馬はこのレースが『初の古馬混合のGⅠ』になります。競走馬にとって初めての状況というのは精神的にフレッシュで力を発揮しやすいのです。

競馬は常に相手あってのもの。いつも同じメンバーで走っていると馬は飽きてきて本気で走れなくなります。まだ気持ちも新鮮で、肉体的にも成長中の3歳馬にとって、ジャパンカップは非常に力を発揮しやすい舞台になります。

東京マイルと2400の関係

タニノギムレット、クロフネ、キングカメハメハでNHKマイルカップ~日本ダービーのローテーションを有名にした松田国英調教師。
彼は府中の1600と2400はリンクする、とずっと主張していました。

距離が800m違う、というのは大した問題ではなく、両コースを勝つために競走馬に求められる性質がほとんど同じであるということが重要なのです。

一般的に牡馬はスタミナに勝り、牝馬はキレ、瞬発力が優れています。
年々日本の競馬は馬場が軽くなって(タイムが出やすくなって)、パワーよりも素軽いスピードの方が大切になってきています。東京の2400mも例外ではなく、マイルを走れる強い牝馬であれば、多少の距離の壁なんて跳ね除けてしまう。

それに加えて初の古馬戦という精神的なフレッシュな状況も相まって、益々3歳牝馬に有利になっているのです。

3歳牡馬は?

3歳牡馬はどうなのか、という点も気になりますが、春に活躍した馬は秋に一旦停滞する傾向にありますよね。気難しくなるというか。
古馬になっても成長し続けて活躍した馬は、3歳秋にスランプに陥るケースが多いです。

ディープインパクト、ハーツクライ、ゼンノロブロイ、テイエムオペラオー、スペシャルウィークなど、一概には言えませんが、4歳秋にピークを迎えたこれらの馬は3歳秋の成績はイマイチです。

何か生物学的な秘密があるのかもしれません。研究してみたいですね。

前走GⅠで上がり3F5位以内

着順に関わらず、前走GⅠレースに出走していた馬が次に繋がるような走りをしていたかどうかは上がり3Fタイムの順位が参考になります。

去年ジャパンカップを圧勝したエピファネイアは、天皇賞6着でしたが上がり3Fは5位でした。2011年の3着馬のジャガーメイルもこのパターンです。

『6位はだめなのか』と思われるかもしれません。あくまでも目安ですが、不思議と馬券になっていないので、多分ダメなのでしょう。迷った時は基準にしてみて下さい。

内枠、内を突ける馬

成績を見ると、8枠で馬券になっている馬も多いのですがみんな人気馬です。

オルフェーヴル、ジェンティルドンナ、ブエナビスタ。トーセンジョーダンだってGⅠ馬。データもクソもない。超強いんです。

力不足を補うには物理的に有利な内枠の馬から探しましょう。サッと先行できるタイプの馬も注意です。

血統・トニービン(グレイソヴリン)

これは文句なし。トニービンです。グレイソヴリンです。

ジャスタウェイ、トーセンジョーダン、ルーラーシップ、ジャガーメイル。

人気問わずほぼ毎年馬券圏内に送り込んで来ます。とにかくトニービンの血を探しましょう。

それから、スペシャルウィークが父、母父として優勝馬を送り込んでいるように、自身がJCを勝っている馬の血も重要です。ディープインパクトも勝ってますしね。

まとめ


・3歳・特に牝馬
・前走GⅠで密かに上がりが速かった馬
・内枠、内を突ける、さっと先行できる馬
・トニービン、トニービン、トニービン。

昨年の秋競馬が始まる頃、競馬予想界隈ではヌーヴォレコルトのジャパンカップ参戦を望む声が非常に多かったです。
言わずもがな、これまで挙げてきた条件に見事に当てはまっている馬だったんですね。

それくらい、ジャパンカップの傾向は顕著だということです。