今さら聞けない馬券の種類、意味。

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JRA(中央競馬)で発売されている馬券の種類と意味を解説します。

参考レースは2015年日本ダービー。ドゥラメンテが勝ったレースです。

単勝

単勝は、1着になる馬を当てる馬券です。

買った馬が1着になれば当たりです。

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このレースの場合、ドゥラメンテの単勝が的中馬券になります。

複勝

複勝は、買った馬が3着以内に入れば当たり。
1着でも2着でも、3着だろうがかまいません。最も当てやすい券種です。

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このレースの場合、ドゥラメンテ、サトノラーゼン、サトノクラウン、のどれか(全部でもいい)の複勝馬券を持っていれば当たりです。

複勝の注意点

7頭立て以下のレースの場合、複勝は2着以内に入らないと的中になりません。
意外とやってしまう人が多い失敗なので気をつけましょう。

また4頭立て以下の場合、発売しません。

配当の上限と下限

レース前にオッズの表示を見ると複勝やワイドのオッズは「2.1~3.5」みたいな感じで書かれています。

最低2.1倍、最高3.5倍という意味です。

なぜこのようなことになるのでしょう??

荒れると高配当。堅く収まれば低配当

馬券というのは投票者同士のお金の奪い合いゲームです。みんなが買った馬券の売上を一旦JRAが預かり、残りの75%を的中者に配分するシステム。
だから、的中馬券の配当金はJRAから貰っているのではなく、日本全国のハズレ馬券を買った人たちから巻き上げているのです。

1番人気の複勝はたくさん売れていますよね?
レース結果が以下のようになった場合、配当金はどうなるでしょうか。

パターンA
1着・1番人気
2着・2番人気
3着・10番人気
パターンB
1着・7番人気
2着・2番人気
3着・10番人気

◆パターンA。
1番人気の馬が3着以内に入った場合、たくさんの的中者に配当金を配らないといけません。
だから2番人気、10番人気の的中者に渡る配当金もその分減ります。

この場合、複勝馬券の配当金は下限オッズに近くなります。

◆パターンB。
最も購入者が多い1番人気の馬が4着より下に負けたので、たくさんのハズレ馬券が生まれ、的中者に配分するお金がたくさん余っていることになります。

この場合、複勝馬券の配当金は上限オッズに近くなります。

勘のするどい人は、ここであることに気づきます。
10番人気の複勝を当てるなら、1番人気の馬がボロ負けしてくれた方が都合が良い。

ということは、はじめから1番人気が負けそうなレースを選んで馬券を買う方が理にかなっている。

さらに・・・
馬券で儲けたいなら的中率は15%を目指すべき理由

馬連

馬連は、順番通りじゃなくても良いので、1-2着になる馬を2頭選んで当てる馬券です。

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このレースの場合、馬連①ー⑭が的中馬券になります。

サトノラーゼンが1着、ドゥラメンテが2着だったとしても当たりです。

馬券の名前にがついたら順番関係なし、がついたら順番通りに当てなければいけません。

馬単

馬単は、1着と2着、ぴったり順番通りに当てる馬券です。

難しいのであまりおすすめはしません。

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このレースの場合、馬単⑭→①が的中馬券になります。①→⑭は外れです。

ですから、みなさん馬単を買う時は保険をかけて①→⑭と⑭→①の両方買ったりします。
だったら馬連を倍額買えばいいじゃないかと思うかもしれませんが、馬単の方が良い場合もあります。

馬単裏表が良いケース

馬単裏表が良いのは、自分の軸馬が人気薄のときです。

通常、馬単のオッズは馬連の半分くらいですが、10番人気と1番人気のような組み合わせの場合、1着が10番人気のときは馬連の倍以上のオッズになることがほとんどです。しかもちょっとじゃなくてかなり高くつきます。

馬連30倍に対して馬単70倍みたいな。

自分の中で明確に狙えるという手応えがあるのなら、馬連ではなく馬単裏表で、しかも等分ではなく人気薄が1着の方を厚めに買うという作戦はありです。

配当が高いものほど(自分の中で来ると思っている割合が大きいほど)、資金は注ぎ込むべきです。

「馬連30倍に対して馬単40倍と70倍」のケースで馬単を選ぶ。そんなときは40倍の方をたくさん買うべきでは?
と思った方は、馬単を買わない方が良い人です。そもそも馬券に向いていないかもしれません。考え方が逆。

3連単でこれをやってしまっている人はけっこう多いです。十分な資金がある人はあまり関係ないんですが、そうでない場合、このことを意識していないとなかなか儲けを出すことが出来ません。

枠連

馬連と同じで、1着と2着、順番が違っても良いので2つの枠を選ぶ馬券です。

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このレースの場合、枠連1-7が当たりです。

枠連の妙

枠連は、自然と複数の組み合わせを買っていることになります。

仮に自分の本命が、②のタンタアレグリアのつもりで枠連1-7を買っていたとしましょう。

タンタアレグリアが3着以下に負けてしまっても、同じ枠のサトノラーゼンが2着以内に入っていれば的中することもあるのです。

めったにありませんが、こんなラッキーもあるということです。

枠の決まり方

競馬には馬番とは別に、枠番というものが存在します。
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左の出馬表を見ると、1-6枠には2頭ずつ、7,8枠には3頭ずつ馬が割り当てられています。
もし出走馬が8頭しかなければ枠に対して1頭ずつになります。9頭以上いる場合、8枠から順に2頭ずつ入ります。
15頭立てのときは1枠以外に2頭ずつ入っていることになります。
16頭立てだと全部の枠に2頭ずつ。
17頭立ては、8枠に3頭、
18頭立てだと、7,8枠に3頭入ります。

中央競馬は18頭立てがMAXです。

※8頭立てのレースの場合、枠連の発売はありません。(馬連と組み合わせが一緒になってしまうので)

ゾロ目の存在

枠連にはゾロ目があります。

枠連1-1とか、5-5のことです。
馬番①が1着、②が2着だと、枠連の的中馬券は「1-1」です。

1枠から流して買ったけど、ゾロ目を買い忘れていた、なんてこともあります。

昔は馬連がなくて枠連しかなったので、古くからの馬券ファンは枠連を買う人も多いですが、最近の若い人は基本的に買いません。
その性質上、どうしても配当が安くなってしまうことが理由の1つです。

ワイド

ワイドは、3着位内に入る馬を2頭選ぶ馬券です。順番は関係ありません。

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このレースの場合、ワイドの的中馬券は、
①ー⑭
⑪-⑭
①ー⑪
の3通りになります。

比較的当てやすい馬券ですが、配当は安くなります。

上級者はワイドと3連複を巧みに組み合わせて買ったりします。

3連複

3着以内に入る馬を3頭選ぶ馬券です。

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このレースの場合、3連複①-⑪-⑭が当たりです。

3連単

1着2着3着を順番通りに当てる馬券です。一番難しい馬券です。

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このレースの場合、3連単⑭ー①ー⑪が当たりです。

まさかの勘違いエピソード

馬券というのは、知っている人にとっては当たり前のことでも、知らない人にとっては謎な部分が意外と多いものです。

さっきから例に挙げているこのレースは、2015年の日本ダービーです。

私は現地のゴール前で見ていました。一緒に行った競馬初心者の友人の馬券を見てドキリとしました。

友「やった!当たってるよ!ワイド①-⑪でしょ?」

私「ほんと!すごいじゃん」

彼らはものすごい量の馬券を買っています。手当たり次第に色んな種類の馬券に手を出した模様。

友「ほら、これ。当たってるよね。馬連①-⑪だから、ワイドは①-⑪でしょ?」

・・・。

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彼の理屈もわからないではありません。
1-2着を当てる馬連①-⑪を持っている訳ですから、3着以内に入る2頭を当てるワイドで考えると当たり。

彼の中では、馬連①-⑪を持っていれば、ワイド①-⑪は当たりになるという理屈です。

しかし、彼はワイドを持っていないようです。

ワイドはワイドできちんと買っていなければいけません・・・。

まさかこんなことを考えている人がいるとは夢にも思いませんでした。

事実を知らされたときの彼の落胆っぷりは想像に難くないでしょう。

ギャンブルって怖いです。なんとか都合の良い理由をつけて自分が当たってるんじゃないかと思ってしまうんですね。

3連単を持っていれば3連複も当たりとかないですからね・・・。馬券はシビアな闘いなのです。

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